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浜離宮朝日ホールでシラグーザのリサイタル。初めて行く会場だがこじんまりしているわりには立派なホールになっていて、歌手のリサイタルや室内楽にはよさそうだ。
前半はオペラ、後半はカンツォーネとなっていて、考えてみるまでもなくカンツォーネのコンサートというのは初めてだ。
オペラは、まずはネモリーノで新国立でも聴いているが当然ながらのシラグーザ。が、オペラとして聴くのではなくピアノ伴奏で歌だけ聴くと全然別の印象で、明暗のつけ方もうまいわけだが、ピアノが実に音色豊かで楽しい。
で、グノーなどを挟んで最後がなんと冷たい手だとなるわけだが、なんか昨年だか一昨年だかに初めてロドルフォを歌ったそうだが、実に良い。なんかフローレスの印象があるのでベルカントテノールがリリックを歌うとちょっと気持ち悪くなりそうだなと思ったが、全然そんなことない。どうやって生きているのか? 生きているのです。というか、オペラの舞台で見たい。
カンツォーネのほうは、トトとかララとか同じ音の繰り返しの作家の曲がどちらも実におもしろい。名歌手が歌えばポップも抜群というか、このリサイタルはオペラもカンツォーネもポップの極みだったのだ。
とにかく実に楽しい。ピアノの人(この人の表現力は、ホールとスタインウェイの力もあるかも知れないが、抜群だと思う。オーケストラいらないじゃん)もリスト編曲の面倒そうな曲も楽しそうに弾いているし、シラグーザの表情も楽しく、妙に幸福感に満ち溢れて、こういう経験は初めてかも知れない。
アンコールを子供と幕間に何をやるのか? と話し合って、あっちは多分女心の歌だろうというので、こっちはカンツォーネといったら一番有名なのにm演目にはないわけだからオーソレミオだろうといったら、両方とも歌ってくれた。特にオーソレミオは舞台から降りてきて客席往復で、実にサービス満点、最後まで楽しかった。
配布物のパンフレットを読んで仰天したのは、シラグーザが還暦を迎えているということで、最初にチェネレントラで王子を観たときに30前の若手だからこれだけの技量と良い声(美声というのとは微妙に違うのだが、実に好みにっている癖がある)の持ち主を呼べたのだなと思っていたが、全然違って40過ぎの大ベテランだったわけだ。身軽な人なのだな。還暦過ぎてバリトンというわけでもなく普通にテノールとしてリサイタルをやれて声を張り上げられるのだからただものではなく感服しまくり。
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