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新国立劇場でエレクトラ。なんといってもタイトルロールのアイレ・アッソーニのエレクトラが素晴らしい。歌い方、声、声量どれをとっても素晴らしい。一方妹のヘドヴィグ・ハウゲルドはちょっとうるさいなぁと感じたが、最後の姉妹二重唱は見事で、つくづくシュトラウスの女性重唱の美しさを堪能できた。
曲としてはサロメもそうだが、この時期(表現主義だろう)のシュトラウスの怪鳥のような不協和音の連鎖はもうどうでも良いなぁと感じる。とはいえおもしろいはおもしろいので微妙なところだ。
ホフマンスタールの作劇でほぉと思ったのは、エレクトラが斧を渡していないと衝撃を受けるところで、なんでわざわざこうしたのか? と考えさせるところだ。あり得るとしたら斧を使えばそれは父親殺しに対する復讐というコンテキストとなるところが、(多分)剣を使うことで新たな王朝の創出となることだろう。なんか劉朝が王朝となりまた劉朝に戻る漢みたいだなと思った(が、王莽とエギストには簒奪方法についてはまったく共通点はない)。子供はさらに、最後がクリソテミスがオレストの名を呼ぶところに意味を見つけていた。
かくして復讐という文脈を外れることで、この演出のエレクトラはクリテムネストラ(もちろん藤村実穂子はうまい)を瞑目させて立ち去ることもできる。
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