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日々の破片

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2018-06-10

_ 葉山でムナーリ

子供が葉山でムナーリを観ようというので、葉山まで行く。

ムナーリとは懐かしい。

中学生のころ、武満徹が大好きな友人がいて、彼から借りたレコードにムナーリバイムナーリが入っていて、なんときれいな楽譜を描くひとなんだ、と印象的過ぎて忘れることができないからだ。

武満徹: ミニアチュール第3集 / 打楽器のための作品集(武満 徹(1930-1996))

もしかしたら、その後、クレヨンハウスかなにかで絵本も見たかも知れないが、僕にとってのムナーリはなんといってもコンポジションの素晴らしさにある。

というわけで、楽しみで楽しみでしょうがなくなく葉山へ向かう。

まず、入れ物の中身が立派で驚く。

村上知義の大作があるが、それだけではない。そもそも収蔵作品がえらく構成が良い作品ばかりだ(ムナーリ展の前に、常設展から触りと新規購入作品展が2部屋ほどであったのだ)。

それにしても固有名詞をまったく覚えられなくなったな。もとから収蔵している作品から新規購入作品で午前3時という題から、おそらくエロティックアートらしき、しかしそう読む必要もまったくない作品群まで、おそろしくバランスが良い作品が占めている。

おもしろさでは、1本の軸に対して4つの枝が生えていて、一見ランダムに動く作品は抜群だった。おそらく軸が微妙に回転することで、枝を動かしているようなのだが、すばらしくおもしろい。

・ムナーリ展についてはあとで書く。圧倒的な構成力と色彩感覚。赤い正方形はすべてが正方形だが、黒い正方形は欠けているのでいまいち。使えない機械という発想。未来派時代に額縁を作品の延長に組み込む。角丸のキャンバス。切り取られたキャンバス。木。スタンプ、スライド、コピー(未来派っぽい動きの再現)。テクノロジーを使うことで、子供だろうが素人だろうが、すぐに芸術を始められる。参加する芸術のための技術。


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