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日々の破片

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2012-01-15

_ 安い、うまいの牛すじの煮込み

家族で、大久保の三徳へ行っていろいろ見ていたら、子供がこれ食いたいとか言って牛すじをみせた。100グラム98円か。で、300グラムくらいでパッケージ化されている。オーストラリアとかの肉で普通は100グラム400円、すね肉とかで300円割る価格、モモ肉のブロックで300円半ばだからばかみたいに安い。

で、まあ良かろうと大量に買って(でも700グラム買っても700円いかないんだぜ)帰った。

で、どう作ろうかと、白いところがたくさんの牛すじを見ながら、考えていてもしょうがないのでぐぐる先生に訊いたら田村隆先生の牛すじの煮込みが見つかったから、これをベースに作ることにした。

まずは書いてある通りに、沸騰した湯に突っ込んだ。

でも、その前に書いてある通りに水洗いをした。もともと三徳は結構きれいにパッケージングしてあるから、ほとんど汚れみたいなものはないけど、血は多少出ていた(後で、考察する)。

で、沸騰させると(こういうのって火加減が微妙で100度に保つ保温的な火力じゃだめで、強火でぐらぐらさせるのが重要なようだ。そうするとばんばんアクが出てくる)結構アクが出るので捨てる。野菜のアクはあまり気にならないのだが、良く観察していると、どうも血液が肉から出てきて途中で凝固しながらアクになるみたいで、これが結構、強烈な臭いがするからだ。

で、15分と書いてあるし、実際、その程度ゆでるとアクも出なくなるので、火をとめて、水をがんがん入れて冷ましながら、肉を取り出した。

で、また書いてある通りに包丁で筋目に垂直に切っていく。つまりはベルト状だから横に切っていく感じだ。脂肪分はほとんどない(これは茹でている間にわかった)のだが、結構、ぬるぬるして持ちにくい。

で、これまた書いてある通りに、ゴツゴツしているところや、あまりに筋が硬いところを最初にさっきの鍋(軽くゆすいで水を入れた)に入れて1時間。

とは言え、最初の15分くらいでもうアクが出ないことはわかったので、断熱した。

で、1時間後に取り出して残りを入れて、今度はもうアクが出そうもないことはわかっているので5分程度で煮立ったところで断熱。

1時間おきに取り出して煮立てて断熱を2回繰り返して、書いてあるとおりに3時間に持ち込んだ。

で、これまた書いてあるとおりに、ゆで汁をステンレスのボウル(しか手頃なやつが無かった)にあけて、肉を取り出す。で、大根を切ったのを入れて、上に肉を入れてゆで汁を戻す。水はたさなくても問題なしな量だった。

で、火にかけながら、その他のやつの用意。

ショウガとは書いてないけど、これだけ臭みがあるんだから入れて悪いことはないだろうと、適当に輪切りにしたやつ数枚を入れる。にんにくはガーゼとか使うの面倒なので、1片というか1つの房を皮を剥いて包丁の柄で叩きつぶして放り込む。ネギのゆでゆでになったやつは好きなので、白いところを5cmくらいの長さに切ったやつも放り込む。

で、酒を適当にだばだば入れて、昆布を入れて、煮立てて断熱。アクはほとんど出なかったので、それほど長くは火にかける必要はなかった。

これまた1時間くらいで取り出して再煮立て。大根はもうちょっと柔らかくても良いかなとまた断熱。

で、1時間くらいして取り出して、良い感じな気がするので、醤油を適当に入れて(多分、大さじ3杯から4杯というところ。塩気調味料については少ない分にはあまり気にしない。後で足せば良いからだ)、砂糖を大さじで3杯程度、足りなければ食うとき足せば良い(と思っていつも少なめにするのだが、あとから追加する必要があった試しはない)。で、また断熱。

このとき、マイタケがあったので一緒に入れた。キノコは煮込んでも煮崩れしないし、なんか出しが出まくるみたいなので煮込み料理にはとても重宝する。とくにマイタケは良い感じだ(2回目に作ったときは面倒なんで最初の時点で入れたがそれでも問題なかった)。

で、一晩放置態勢に入るのだが、起きている間は途中2〜3時間おきに再加熱、煮立てて断熱とする。途中で煮立てないと、なんか雑菌が繁殖しまくりそうな気はするからだけど、そもそも入り込む余地がそれほど無い気もする。

で、朝起きて、再煮立てして、よそって食う。むちゃくちゃおいしいではないか。

というわけで、牛すじは実に良いものですな。(で、何回か作ったけど、一晩放置しなくても醤油とか入れる時点+1時間程度で一応はおいしく食べられることもわかった。が大根にぐじゅぐじゅにしみこんだほうがおいしいので、それには一晩放置したほうが良いかも。ニンジンも入れてみたが当たり前だがこれもうまかった)

・三徳で牛すじが店頭にない場合は、お店の人に言うと、パッケージを作って持ってきてくれる(あれば)。

で、2日くらい店頭放置されたっぽいのは相当血が出ているが、作りたてパッケージは血が出ていない。これは洗う時点でも同様なんだけど、煮立てるとアクは作りたてパッケージのほうが出る。ということから、アクの主要素は血なんだろうと思う。また、アクが臭みのもとだということはわかった(嗅げばわかるわけだ)、というところを混ぜ合わせて考えると、血が出てしまった古めのパッケージのほうが調理する時は良い製品のように思える。刺身で食う食べ物じゃなくて、がんがん加熱しまくって煮込みまくる商品なんだから、鮮度もへったくれもないわけで。

でも、無ければできたてパッケージにしてもらうしかないので微妙なところだ。

サーモス 真空保温調理器 シャトルシェフ 4.5L ステンレスブラック KBA-4501 SBK(-)

(なんか見てくれが似ていたので間違えてえらく違う製品の書影を貼っていたので修正した)

断熱調理器ってのは、ステンレスの断熱材の容器と、中にっぽり収まるステンレス鍋のセット。煮立った鍋を容器に入れて保温しておくことで、余熱の長持ちさで調理するという道具。煮込みにはやたらと便利(圧力鍋が速度重視なのに対して、浸透重視ということだと思う)。

便利なのは3点。通常は弱火で煮込むとかになって火をつけっぱなしするところが、火は使っていないので出かけようが寝ようが自由。落としぶたとかいらない(ただし、材料が完全に液中に浸かるように水加減を通常の料理のレシピから変える必要がある)、なんか失敗したためしがない(何を作ってもワンパターンの作り方しかできないのだが、それが必勝パターンに近い形式になっているからだと思う。


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