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日々の破片

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2009-12-14

_ 副王の一族

観に行った。

いろいろ想うところはあるが、映画としてはいったいいつの時代に作られた映画かと驚くほど単調極まる編年体で、あっけにとられた。

物語としては、親父の屈折した愛情をまったく理解できない息子の間抜けっぷりに不快な気分になる。自分と妻の間できちんと役割分担ができるように考えて動いているのは傍目にも明らかな上、親父本人が抱擁する母親の不在による欠落を息子が味わうことがないように工夫までしている(ということは父親がつい弱気になって甥っ子に話すまでは隠されている)わけだが。それを利用して強者の孤独を表現しているのだとしたら、この映画作家は愚かだ。

あと、最後まで影の男として活躍しながらラストに突然目立たせられる異母兄の無視のされかた(何かで読んだ中部地方の弟妹たちのようだ)とか、語られていない部分の存在とか(あるいは単にへたな映画だというだけかも)。

というわけで、物語がどんどこ進むのでとりあえずは見ていられたが、実につまらない映画だった。


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