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日々の破片

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2010-02-06

_ リング

子供が突如、指輪物語にはまってしまう。

図書館から次々のトールキンの分厚い本を借りてきてあっという間に読み終わって、お前も読めとか言う。いや、でも、最初のホビットのやつとかつまらないじゃん、と答えると、チッチッ、そりゃ間違いだ。だいたいお前さんはウィザードリーとかしているから普通に読めるぜとか生意気を言う。でも今は勘弁な、とか答えたらツタヤから旅の仲間を借りてきて2回観てから、今度は一緒に観ようとか言う。

まあ、ピータージャクソンは映画を撮る作家だからいいかなぁとか一緒に観た。

もちろん映画だ。映画ってのは学校があるくらいの学問的なもの(歴史から導かれたパターンや語法や技術とかだ)であるわけだが、なぜか素人でも観たりできる仕組みになっているが、だめな作家の映画が映画じゃないのはそのためだ。ところがピータージャクソンはそのあたりが実にしっかりしていて、といっても観たのはキングコングだけなのだが、映画をきちんと娯楽作品として成立させる手腕がある。

旅の仲間であれば、たとえば特殊なよろいを渡すシーンでは着せるところまでは撮らないし、先祖の剣を鍛えなおすことは会話だけで終わらせているし、一人で旅立つ決断は単に目線だけだし、ドワーフが王妃の贈り物について語ると一瞬エルフがにこっとするところを映す。雪山を上る一瞬のシーンでエルフの身軽さを表現する。つまるところ映画として構築されているところだ。映画は人生だという言葉があるが、良い映画は現実と同じく言葉で語られないことのほうが多く、人はそこに居合わせることですべてを了解しなければならない。それが可能なのは優れた映画作家が映画を人生として作れるからだ。だめな映画作家はそれができない。そのためどんなにすごい映像を見せられても退屈で死ぬし(ブラジルとか)、どんなにしょぼくても至福の時を得られる(今宵限りはとか)。

したがって、まったくだれることなく時間は長いが観ている間はすべてが経験として消費されるため短い。見事なものだ。

(こないだ夜、エルドンみたいな名前の竜使いの映画をやっていたが、これが見事なまでにだめ映画で、陽気なあんちゃんが使命を背負い、怪しげなひげの30男に旅を導かれて……と途中まで似たような物語なのだが、旅のシーンといいだめさ爆発だった。旅の仲間だと旅の途中の数カットの風景のバリエーションでその旅の長さや大変さを数10秒で了解させるわけだが、せっかく空を飛べるのにどうすればああまでつまらなくできるのかと驚くほどだ)

で、気づくとやたらと高価なエクステンデッドエディションを買ってやることになっていた。

ロード・オブ・ザ・リング ― スペシャル・エクステンデッド・エディション [DVD](J.R.Rトールキン)

しかも3本もあるし。

ロード・オブ・ザ・リング 二つの塔 スペシャル・エクステンデッド・エディション [DVD](ピーター・ジャクソン/J.R.Rトールキン/フラン・ウォルシュ/フィリッパ・ボウエン)

ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還 スペシャル・エクステンデッド・エディション [DVD](ピーター・ジャクソン/J.R.Rトールキン/フラン・ウォルシュ/フィリッパ・ボウエン)

_ トリロジー

最初HMVへ行ったらスペシャルエディションしかなくて、Towerへ行ったらトリロジーがあったので、それを買った。

ロード・オブ・ザ・リング スペシャル・エクステンデッド・エディション トリロジーBOX セット [DVD](ピーター・ジャクソン/J.R.Rトールキン/フラン・ウォルシュ/フィリッパ・ボウエン)


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