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日々の破片

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2007-01-04

_ 樅の木

シベリウスが亡くなってから50年が経とうとしている。

以前書いたこの部分の感想

シベリウスピアノアルバム 全音ピアノライブラリー(シベリウス/舘野 泉)

LilyPondについての雑感:

さすがにペダルの部分をmidi化はしてくれないのか。後、最後の部分は音が相当抜けているように聴こえる。あと、これだけでも結構、書き間違えた。

・\\keyを指定していても音符自体はcisのように記述する必要があるので入れ忘れる

・付点の書式を忘れていた

・多声の書き方(<<{...} \\\\ {...}>>)を忘れる

・楽想記号の書式

・アクセントやテヌート(-でエスケープ)

・\\clef baseのつけ忘れ

・オクターブ指定の打ち損ないとか

・ペダル(今回初めて調べた)

冒頭の拍子記号を無視した(1)左右にまたがる分散和音(2)の書き方がわからない。

_ いや、1000人くらいはいるはず

mumurikさんが強烈に悲観的なエントリーを書いている

でも、早急に結論を出すのは早すぎるんじゃないかな。今すぐではなくても必要とする人は間違いなくいる。だから記事がWeb上に、しかも検索可能な場所にあるというのはとても重要なのだ。

たとえば、Kazzzさんが先日ITemplateの記事見つけている

PDC+MSDN(+TechEd)の時間と世の中の時間はへたすりゃ3年くらい流れが異なるのだからしょうがない。

(上流は流れが急だし岩だらけでおまけに細い(でも水は清らかだ)。下流は流れがゆっくりで広い(でも水は結構濁ってたり汚れてたり)とか見てくれも違うけど、そもそも水が流れてくるまで時間もかかる)

UI(インターフェイスのIというよりはインタラクションのI)がからむテストは今後より重要度が増すんじゃないかと思う。というのは、エンタープライズ側のビジネスロジックのテストの有効性を知った人たちがユーザーコンポーネント側にも同様にユニットテストを持ち込むことは(そして今までの手法が単純には適用できないことを知ってとまどうことは)十分にありえるし、Ajaxになるのかもっとリッチなクライアントになるのかはともかく、今後、よりユーザー寄りのコードの重要性が高まることは間違いないようにみえるからだ。2007年以降、まずは上のシステム側の世代交代、そしてユーザビリティの改善に進むというシナリオだ。

とにかくこの本がお勧めということはわかった。

Working Effectively With Legacy Code(Michael Feathers)

#それにしてもPermalinkを見つけにくい(「この記事を引用」がJavaScriptでしかもLive Spacesを強要する)Blogツールだな。

_ フォードの教訓

以下、あまりに粗いので都市伝説的な何かと思ったほうが良いかも知れない。

僕は、フォードの偉大な点を次のように理解している。

・自動車作る

・金持ちしか買えない

・少ししか売れない

・少ししか自動車作らない

・コストもかかり大して儲からない

なら、まずは鶏から変えようとフォードは考えた。

そこで自社の労働者の給料をいきなり跳ね上げた。おまいらは自動車を所有することのうれしさを知ってるよね、ということだ。

・労働者、金いっぱいもらう

・自動車買う

・たくさん売れる

・たくさん作れる

・生産コスト減らせる(大量生産の始まり)

・儲かる

・給料をさらに上げる

・さらに自動車売れる

・たくさん作れる

・生産コストもっと減る

・たっぷり儲かる

今も、春闘とかで主要な企業の回答額が社会的に周知されるのは、このサイクルをまわすためには社会全体で可処分所得を増やしたりする必要があるからだ。

市場開発のための投資先として従業員を選ぶというのはフォードのベルトコンベア以上に画期的な考えだ。

(その意味において、前期の成果だけを勘案して給与を決定するというのはフォード未満な方法論なのではないか)

と、「最低賃金が底上げされても、社会全体が労働者全体に支払える金額が変わらないので税収は変わらんですよ。分配が変わるだけ。」を読んで考えた。

市場が成長しないと前提すれば、分配が変わるだけという結論になる。

フォードの従業員にも、もちろん上がった給料で車を買わずに貯金とかに回したやつもいるだろう。でも、そういう行動を取る人間だけを基準に考えていたら成長しないだろう。でも重要なのは成長を考えることじゃないだろうか? 開発というのはそういうことだ。

だからフォードが偉いのは、自社の製品(と限定する必要なく、自動車という新しい機械)の魅力に賭けたところなのだ。

追記:このフォードは今のフォードという会社のことじゃなくて20世紀の初めに海のものとも山のものともわからない自動車っていう機械に財産賭けたベンチャー野郎のことです。

_ 我慢の限界

何か良い点もあるだろうと我慢して使ってみてきたが、ついに怒り爆発。

IME2003スタンダードを既定のIMEに変更した。(削除するとOffice Updateの時に厄介がおきそうだから、残すだけは残しておいてやる)

本日のツッコミ(全22件) [ツッコミを入れる]
_ arn (2007-01-04 13:07)

> でも重要なのは成長を考えることじゃないだろうか? 開発というのはそういうことだ。<br><br>つっこみありがとうございます(^_^;<br>某経済学者も「経済成長の問題が解決すれば、あとはすべて些細な問題だ」とかなんとか言っているわけで、artonさんのおっしゃることはごもっともだと思います。<br>まぁ、最低賃金の問題は、失業者から労働者への所得0榲召世箸いΔ海箸覆里任舛腓辰抜囘世琉磴μ簑蠅任呂△蠅泙垢韻鼻N磴┐弌▲侫薀鵐垢任蓮∪擬勸梁垓釮把稍其發盥發い里如∨㌧Ⅳ兵唆箸犬靴討い燭蠅靴泙后<br><br>Date: 20070104<br>Name: arton<br>Mail: <br>Last-Modified: 1167885735<br>Visible: true<br><br>これは難癖じゃなくて純粋な疑問(かつ自分で調べたいほど知りたいわけではない)なんですが、フランスの場合だと税収はその結果、増加したんですかね? それとも減ったことになったのでしょうか? (と書いてから、実は税収そのものは関係なくその後の分配の問題になっていると気づいたけど、まあいいや。知りたいのは富——国民の総支出と考えると良いのかな?——は増加しているのか減少しているのかそれとも変わらないのかということです)

_ arn (2007-01-04 16:25)

> 税収はその結果、増加したんですかね?<br>そのまんまのデータが手元にないのでなんですが、通常税収は国内総生産に依存するのでartonさんの意向を成長率と失業率の関係に読み替えるならばオークンの法則というものがあります。これは成長率と失業率の変化率には負の相関があるというものです(フランスのデータで試してみましたがGDP成長率が1%の下がると失業率は0.8%悪化する結果になりました)。<br>ただ、この因果関係は通常成長率->失業の向きが仮定されるのでartonさんの要望からは外れてしまいます。ですが負の相関がある以上、最低賃金規制ような失業率が高まるような政策で成長率が高まることは考えにくいことは言えるかと思います(理屈の上からも遊んでる人がいる方が成長率が上がるのは変な話ですよね)。<br>元の話のフォードの件に戻ると、フォードが直接労働者に賃金を払うのも、フォードが車の設備にお金を投資しその設備を建造した会社の社員の賃金が支払われるのも成長がなければ同じパイをどう分配するのかの話ですから、「投資先として従業員を選ぶ」=「可処分所得を増やす」ことにはならないと考える方が適切だと思います。フォードがえらかったのは、既存より良い品質のものをより良い効率で作ったというGDPを高める行為であって、従業員の賃金を高めたことではないのではないかと。

_ arton (2007-01-04 17:16)

なるほど、どうもありがとうございます。<br>僕が考えてみたのは、仮に収入が300円が2人、400円が1存在してこの時点では税金を0と仮定した場合、最低給与を1000円として2人が失業、しかしこの時点で税金を600円徴収することにして、それをそのまま生活保障費として2分割して与えれば何も変わらない、しかし自然成長の分、結局は全体は大きくなるのではと思ったのですが、そううまくは行かないんですね。どこに消えるんだろう?

_ arn (2007-01-04 18:59)

収入は基本的に各個人の生産性に依存するので、2人が300円分の生産性、1人が400円の生産性とすると最低給与1000円を支払う価値のある労働者はひとりもいない(その事業は必ず赤字)ので、全員が失業することになります。結果的に算出はゼロになるので税収もゼロ。全員が野垂れ死んで無念なことになります。

_ arton (2007-01-04 20:27)

ああ、確かにそうですね。それを考えてませんでした。<br>それでは、次のような場合を仮定したらどうでしょうか?<br>1.(これ、おれのミッションだな)システムを導入することで、400円の労力の人間が1000円分の労働が可能となる。<br>2. もともと400円分の労働を3人で分割して処理していたので、2人減っても変わらなかった。<br>3. 残った一人の使命感が高かったため、いなくなった2人の分まで働くようになった。(気分的には1000円分の仕事をしている。もちろん使命感が高いという前提があるから、税金を取られるのはOK)<br>これらは独立して発生しても良いし、同時に相乗的にあらわれても良いとします。

_ arton (2007-01-04 20:30)

とりあえず3パターン考えてみたけど、2って、ソフトウェア開発そのものだな……

_ arn (2007-01-05 02:51)

1. その人は1000円の収入をもらえる。この世で最終的に利益を得るのは人間しかいない(機械では効用を得られない)ので産出したものは捨てられない限りだれかの収入になる。現実世界だと、労働者だけではなく株主や内部留保に行くが、株主は投資に対する収入を得てるだけだし、内部留保だって最終的には株主と労働者に行く。今回の例題だと、システムという道具の力を得たことによって本来400円分しか生産性のない人が1000円分の生産性を発揮できるようになったと考える方が適切かもです。<br>2. 3人とも最大限働いていない=機会費用を払って余暇を得ていると考えるべき。1000円の給与を得られる環境下で、600円分のコストを生産の変わりに余暇を得るために使っているわけですから。<br>3. 2と同じ話。<br>現実社会では、個人の生産性=個人の所得が必ずしも一致していないので誤解しやすいですが、社会全体でみたら産出したものは誰かのものになるわけで総生産と総所得は同じことです。あとは総じて分配の問題。

_ arn (2007-01-05 03:36)

追記ですが、お金というのはあくまで財・サービスの引換券にすぎない(額面に意味はなく、何を産出し消費したかが重要)という点にも注意が必要かもしれませぬ。

_ arton (2007-01-05 09:48)

ああ、その追記は肝に銘じておきます。お金はスタック上の参照で、財がヒープにあるということですね。<br>というのとは別にして、2:51の1から、機械(ソフトウェア含む)によって生産性をブーストすることができることから、余暇を増大させることができるということになるのだと思います。その余暇を生産者ではなく失業者へ与えることができているということですよね? (最初の失業が増えるということの意味)<br>だったら、失業というと聞こえが悪いだけで、何も問題ないように思うんですが。

_ arn (2007-01-05 12:47)

> 失業というと聞こえが悪いだけで、何も問題ないように思うんですが。<br>いわゆる自発的失業というやつですね。資源が最大限効率的に利用されている状況での失業は、自分から働かないことを選択しているわけですからご指摘の通り何ら問題ないです。<br>問題は、様々な要因(オイルショックとか賃金の下がりにくい性質とかデフレとか)で資源が効率に配分されない場合には働きたいと思っていても働き口がなくなり非自発的な失業が発生することです(最低給与1000円で全員が失業するのはまさにそのケース)。

_ arton (2007-01-05 13:35)

これも素朴な疑問なんですが、自発的な失業と非自発的な失業の区別はつくんでしょうか?<br>失業手当で食いたいから、一応は職安(今はハローワークスなのかな)に登録している人とかは、機械的なカウントだと非自発的だけど実質は自発的な失業ですよね。(この質問の意図は単に、働きたくない人は働かなくても適当に暮らせればいいな、と思ったからだけど。実際は「適当」のレベルが人によってまちまちなところだな)

_ arn (2007-01-05 15:22)

> 自発的な失業と非自発的な失業の区別はつくんでしょうか?<br>経済統計は全般的にそうですが、だいたいはわかっても厳密には区別が付かないです(日本だとどうせ仕事が見つからないからと職安に行くのを諦めた人は失業率にカウントされない)。だから、各国で失業率の計測方法は異なったりします。<br>ただし、失業率のうちどれくらいが自発的か否かというのは、フィリップス曲線というインフレ率と失業率の相関を使って推計することができます(あくまで推計ですが)。他にも就職広告の量で真の失業率を推計するとか。

_ arton (2007-01-05 15:35)

なるほど。それは合理的な指標かも知れませんね。>インフレ率と失業率の相関。<br>と思ったけど見当はずれな理解かも知れないので、よろしければ確認させてください。インフレというのは、生産が追いついていない状態なので、したがって労働者が必要。にもかかわらず失業しているというのは自発的な失業状態と考えられる。そこでインフレ率と失業率の相関性から求めることが可能、ということですか? <br>#すると大体2.5%あたりが自発的ということなのかな(以前、インフレ傾向が続いていた頃の失業率がそんなものだったような記憶があるし、これは調べればすぐにわかるな)。

_ arn (2007-01-05 15:59)

御意。そのような失業率をNAIRUと呼びますが、日本だと2%後半から3%、アメリカだと5〜6%と推計されます(ただしNAIRUには、自発的失業の他に摩擦的失業(=職探しのための一時的な失業)が含まれる)。

_ arton (2007-01-05 16:15)

どうもありがとうございます。「摩擦的失業」というのはおもしろい言い回しですね。

_ arton (2007-01-05 16:17)

アメリカのほうが高いというのは興味深いなぁ。上も厚ければ下も厚いということなんだろうか。

_ arton (2007-01-05 16:22)

そうではなく、それは摩擦的失業の分で、つまりは良く言われているようにアメリカのほうが労働者の流動性が高いと読むのが良いのかな?

_ arn (2007-01-05 16:56)

アメリカの場合はそうかもしれませんね。フランスなどはもっと高い(10%前後)ですが、これは前述の通り社会保障が手厚つく無理に働かなくても暮らしていけるのが原因と考えられています。日本は先進国の中では比較的社会保障が薄いので、それがNAIRUを押し下げているのかもしれません。

_ arn (2007-01-05 19:38)

自分で書いてて気づきましたが、自発的失業だからと言って何ら問題がないとは言えないですね。すみません。手厚い社会保障によって労働供給が上限より低くなってしまっている以上、産出量も最大値より低くなっているわけで。まぁ、非自発的失業よりはマシというべきか。

_ arton (2007-01-05 20:01)

そうでしょうか? >問題<br>労働供給が上限より低ければインフレ傾向は高まると思いますが極度に高くなれば社会保障でも賄いきれなくなるため自発的労働者のうち本来労働すべき人は労働をせざるを得なくなると考えられますし、またその低さは摩擦的失業の活発さを生じさせるためあまりに劣悪な雇用条件は淘汰されざるを得ないのではないかと推測できます(もっとも社会保障が制度的に過度に物価に追従するようになっていたらどうなるんだろう?)。<br>むしろ均衡することのほうが問題なのではないのでしょうか。

_ arn (2007-01-06 00:34)

そういう話ではなく、今労働供給を増やそうとすればインフレ傾向は高まりますが、長い目でフランス型の労働環境を日本型の労働環境に変えていくことでインフレ傾向を高めることなくNAIRU自体を下げることが可能です。と考えたとき、国民の10%が常時遊休している社会と国民の3%が常時有休している社会を比較するとより成長しやすい社会はどちらかと言えば後者だろうと。

_ arton (2007-01-06 01:29)

なるほど。その理屈はわかります。<br>ただ、意外なほど遊んでいる人が成長のきっかけになるすごいものを発見したり発明したりするように歴史は読めるように思うので(あ、日々の仕事から改良が生まれ、日々の遊びから革命が生まれるというフレーズを考え付いた)、むしろ遊んでいる人が多いほうが良いのかも知れませんよ。


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