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日々の破片

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2014-09-24

_ 米を喰らう

もしかすると生まれて初めて米って本当においしいんだなという経験をした。

米は奇妙な食い物で、水加減ひとつ、浸水時間ひとつでどえらく味が変わる。ソースやたれをかけずにそのまま食べておいしいから、素材そのものの味で食べることのほうが多いからだとは思う。

そういえば、子供の頃はガスの炊飯器で、おそらくそれによって、世の中がえらく進歩したのだろうと想像する。そのころは思い出すと、手伝いで米を研がされたが、内鍋に米と水を入れて泡だて器でかき混ぜてた。フッソ加工のような技術がまだ家庭レベルに落ちていなかったので、水に手を濡らすよりも泡だて器でかき混ぜるほうが合理的だったのだろう。今はそんなことをすると内釜は剥がれるだろうし、だいたい米粒が割れるとかそういった方向に話がなりそうだ。

その後、電子炊飯ジャーの時代がやってきた。タイマーを使えるおかげで話がより簡単になった。自動的にガスが点火されるというのははずれた場合が危険過ぎるから、ガスでは難しそうだ。

最初に自分で炊飯器を購入したのは、象印のやたらとインテリジェンスがあるやつだが、これが驚くほどおいしくない。

急にべしゃべしゃのご飯になった。しかし何を読んでも機種の評価は高く、使い方を間違えているのかなと説明書を読みながらくそまじめに計量してやってみてもやはりまずい。

どうも、世の中の平均的においしいとされる焚き方は、おれにとっては(というのは親の焚き方ということにもなるのだろうが)水が多過ぎてふにゃふにゃになった米の炊き方らしいと考えざるを得なかった。で水加減を減らして炊くことで折り合いがつく。その後も、この路線(細かい火加減の自動調整とか、内釜を厚くしたとか黒くしたとかそういった工夫をしている炊飯器)はすべて外れだった。

米そのもので味が変わるのは当然で、おれはササニシキという米が好きだったがある頃からまったく見かけなくなった。

で、妻と安いし標準なんだからこれにしてみようかと、ある日、標準米というのを買ってみた。これが驚くほどまずい。炊き方未満の問題として米そのものがまずい米というのがあるのだな、と初めて知った(その後、外食をいろいろするようになると、これはあれだな、とかわかることもあって、そういう意味では勉強になった)

というわけで、美味しくないというのは散々経験したが、はて美味しいという経験はあまり記憶にない。日々食べるものだから、慣らされて普通になってしまうのだろう。

が、この日に食った飯は異様においしくて驚いた。米粒が立っているという形容が意味することが、各粒が分離していることで噛んだ時の複雑さが際立つことなのだなと納得したり、まあいろいろ。分厚そうな土の鍋(釜という形状ではないが、蓋が重そうだ)で炊いているようだ。

そういえば妻が一時、やたらと重たい橙色のほうろうの鍋でガスで炊くことにチャレンジしていたことを思い出した。あれは確かに悪くなかった(水加減のほかに途中の火加減とかいろいろ他にも要因があるのだろう)。

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が、タイマーの便利さというのは捨てがたいので結局は電子炊飯器に落ち着いている(高機能なインテリジェンスを持っているやつは、結局、そのジャー屋さんや電気屋さんの好みに最適化されていて、それは経験上おれの好みとは全く異なるから、今は異様に単純で、内釜もぺなんぺなんな安物を使っているが、これまた悪くない)。


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