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日々の破片

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2023-09-16

_ 半世紀後の時代と地続き

Webマンガで読んでいた日本三國というマンガがなかなかおもしろいので買って読むかと読み始めた(つまりは再読となる)冒頭部分ではっと気づいた。

日本三國(1) (裏少年サンデーコミックス)(松木いっか)

舞台は未来だが、生活様式は明治時代に戻されているのだが、その設定がおもしろさの一因となっている。

で、ふと気づくと、鬼滅の刃が大正初期だったりする。

おそらくこのタイプの漫画(や小説)をおれが読み始めた時期は今から半世紀前で、そこでは江戸時代が舞台だったのではなかろうか。

顎十郎やカムイ伝などなどを思いつく。大きな社会実験の物語だ。明らかに(当時の)現代に通じる物語ではあるが舞台は二昔前に置いている。

あの頃は明治・大正(と一括りにした一昔前)はもう少し印象が異なる。どちらかというと読書しているこちらの地続き感だ。

おそらくそれは歴史的な生々しさが残っているので、社会実験物語にはあまりにも近過ぎる。

大逆事件の無政府主義者虐殺であるとか、関東大震災どさくさの高尾の平公や大杉栄の虐殺であるとか、ニューギニアでの共食いであるとかの記憶の生々しさがあるところに社会実験物語の舞台を置くのは早過ぎる。

地続きの時代を舞台にしたい場合はゴジラやウルトラQのように思弁的世界に位相をずらす必要があった。帝都物語も地続きの時代を舞台にするための位相ずらしと考えられる。

この傾向が変わったのはおそらく銀魂の幕末あたりではないだろうか。

今や地続きの時代である一昔前は昭和20年以降に変わり、明治や大正が、半世紀前の江戸時代に相当する二昔前なのだな。

そのため位相をずらす必要がある場合は異世界に転生する。


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