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日々の破片

著作一覧

2004-06-04

_ 64

MS-IME調べ。

今日は虫の日。無視の日。蒸しの日。無私の日。無死の日。蟲の日。生し(こう読んだ場合どういう意味になるんだ? 苔の生すまでの活用か)の日。寧(? わからん)の日。

なかった日

無始の日。夢死の日。苧の日。帔の日(虫の垂れ衣とは?)。

_ tDiaryのすごいところ

だから本文に書けば良いのに、ツッコミしやすいところだ。

つまりだ。クライアントに何かを説明するときに、「例え話は有害である」とか考えて、専門用語を駆使してもそれは独り善がりというものだ。相手の知識レベル(こちら=説明する側の専門については素人かも知れないが、しかし相手の専門については多分熟知している)にあわせて、相手の類推力に一定の信用をおいたうえで相手の言葉で語りかける、そのためには例示することが非常に重要なのだ。

したがって、専門家同士であればそんな斟酌はおそらく無用(冗談としては使えるが)、専門家になろうとしている人間に対しては用語の意味の説明を交えながらできるだけ平易にそのものについて語る、といった使い分けこそが重要なのであり、一般論(=不特定相手)の場合には、例え話こそ有益なのだ。

まず例えを考えるという思考過程により一般論として通用可能なレベルまで問題領域を汎化しなければならないわけだが、それにより語ろうとしているこちらが単に上っ面の用語理解だけでしかないのか、それとも真にその対象としているものについての概念を形成できているかを問い直すことが必要となる。その挌闘抜きにオマエラ勉強シロという態度が通用すると考えること自体がおこがましい。

#ちょっとどこで見かけたかわからないが、技術者が技術者に対して情報を発信する場合に例えを避けるのは、ある意味当然のことだ。それは専門家同士のやり取りなのだ。それにしても新たな概念や方法論あるいは思考法を発見した場合には、その理解を補助するために類推に頼る必要はある。それは、しかし一般論として語るというのとは全く異なる作業なのだから、できるだけ近しい事例を持ってきたほうが良いのも当然。逆にパラダイムがシフトするようなことであれば、突拍子もない例を適用することで1度衝撃を食らわしたほうが良いかも知れない。でもOOを語るのに人と動物と哺乳類だのを持ち出すのはカンベンな。

人を見て法を説けってこった。(コンテキスト重要といっても良い)

ここで、また医者を俎上に上げる乗せるが(これは逆に言えば医者という職業に敬意を払っていることの裏返しなのだがわからんだろうな)、どっかの婆さんやあるいは子供やあるいは呑気なトッツァンに対して、専門用語を駆使してインフォームドコンセンサスを得よう(なんか変だな。得るものじゃなくてするもののような。でもコンセンサスなんだよね? 情報を開示したうえで同意を取り付けるのだから得るでやっぱり良いのかな? 追記:というか言葉そのものを間違えていた。)としようとしたら、それこそが専門バカだ。相手に理解できるように考え抜いてやらなきゃならないだろう。事実は事実として説明するのは間違いなく必要だが、それを相手が理解できると考えたり相手がその知識を受け止めるだけ勉強すると前提することは誤りだ。客(=金を払ってサービスを受ける人)の目線に立つという作業ができない人間は、対人間の職業につくべきではない。(katoさんのツッコミは正しいと思います。問題は例えを使うかどうかではなく、相手に正しく意味が通じるかどうかですから。で、問題領域に対する知識を前提できない相手に対しては相手の知識で類推可能な範囲で説明することでその理解を助ける必要があるということで、そのための努力を専門家はしなければならない、すくなくても対面処理を行うためにはということも論点の1つです)

また、政治、法律、経済、生命に関することは、素人がいくらでも口出しできなければならない分野でもあるということをあらかじめ知っておかなければならないだろう。その素人談義によって専門家の観点から抜け落ちた貴重な考えが掬える可能性があるからだ(とは言え、ノイズがほぼ100%なのは間違いないだろうが、そのノイズを受け取る気構えなしに何かを広く語りかけようという姿勢がもしあれば、それはおこがましいということだ)。

#追記:別にそういった床屋談義の題材になりやすいものだけを取り上げる必要はなかったな。たとえば我々の分野においてもユーザビリティのように素人による異議申し立てが必須となる領域がある。

#さらに追記:違う違う論点がずれた。我々の分野は実行すれば素人にもすぐわかるのだ(除く:サーバーサイド処理)。だから口は自由にはさめるのだ。しかし、非常に高度な知識を前提とするものにおいては、口を開かせるべく努力が必要になるのだから土俵を与えなければならないのであった。あるいは逆に土俵が作られてしまうことを厭ってはいけないということなのだ。(さらにさらに追記:って言うか、床屋談義になるくらいなんだから最初から口を挟めるのではないか? と考えてはいけない。床屋と客が話してもそれだけでは意味があまりないからだ。とは言え破片なんだから論点がずれても構わないのであった。)

#またまた追記:モデリングってのはそういうことなんだな、うん、と納得。

_ メモ

Fighting 80 [DVD](PANTA & HAL)

予約はしないが出たら買う。

本日のツッコミ(全5件) [ツッコミを入れる]
_ なかだ (2004-06-04 12:01)

「寧ろ」?

_ arton (2004-06-04 12:17)

あっ、そうか。単漢字変換を有効にしているから引っ掛かってくるんですね。

_ arton (2004-06-10 14:44)

どうもありがとうございます。全然、違って覚えてたんですね。

_ T∀KISI (2004-06-10 19:21)

artonさん、ファンです。256倍邪道編持ってます。サインくdhjkl;<br>あーコホン、失礼しました。<br>私は、最初に聞いたとき、コンセプトと思い込んでいましたです。

_ arton (2004-07-04 18:21)

うー、見落としてました。ごめんなさい。1ヶ月前なのか……。<br>最新のツッコミプラグインを入れるべきだなぁ(と決めるのは簡単だが腰が重いんだな、このテのことに関しては)


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